シノビガミ「出口なし」シリーズ、マギカロギア「ソロモン・グランディの永遠の一週間」等のシナリオ配布まとめと、GMさんへの質問集、リプレイ、あとはセッションばかばなしのTRPG系Blogです。

本館 Kaleidoscope Syndrome
【ビーストバインド トリニティ】 レビュー(1)「概要」
 おそれ多いながらひっそりとビーストバインドトリニティのレビューをしてみようと思ったのですが
 長くなってしまいそうなのでちょっと分けまして
 今回は「概要」を書こうかと存じます。
 次回、ルールについて具体的に記述しようと思います。
 ご参考の端っこにでもなれましたら幸いです。

(筆者スペック:旧約・新約・トリニティとプレイ(旧約新約でGM/PL、トリニティ初回はGM)。旧約の頃の公式掲示板は知らなかったわミレニアムのリプレイを読んだのは遅いわで、ディープなファンの方に畏れ多くてこれ書きながら死にかけ)

 とりあえず、ひとことで言って……

 愛に溢れた、それでいて冷静なチューンアップがなされていて、
「自由度と具体的なイメージ提供のバランスがよく」
「システムと世界観が上手く結びついていて、
 作中世界やPCの立場の体感が自然にできて」
「新規の方に勧めやすく、昔のファンの方も誘いたい」
 仕上がりだっ……と感じました!

【 ビーストバインドトリニティ 公式サイトはこちらです 】

 今作からビバにトライされる方は、ご安心を!
 情報量的に、完全新作をプレイするつもりで入って何にも問題ありません。これ一冊で不足なし。旧作持っていなくて全然平気です。
 世界の変遷についても、非常に冷静に「ゲームに必要な」所だけ持ってきて短くまとめられているので、ついていけない感はまずないと思います。

 前作(新約)をやってきた方は、NTのあの自由度が、旧約の濃さと合体した上でしっかり生きてます、引き続き一緒に池袋を駆けませんか!

 初作(旧約)をやっていて長らく離れていた…という方は、ぜひ手にとってみてください! 懐かしいネタがこっそりと満遍なく散りばめられ、ちょっと淋しかったあたりのことごとが軒並み復帰して、あなたへの「おかえりなさい」のメッセージが、きっと聞こえると思います。

 そのほかぽつぽつ。主に前作(NT)からの変化点として

★魔物魔物した部分、エゴエゴしていい部分の幅がかなり広がっています。
 自分らしく物語に絡む工夫を「自分で」する努力を怠らないならば、
 人間ぽいイイコではない個性派のぶつかりあいが楽しみ。

★前作(NT)で言われていた「ダブルクロスに似すぎ」カラーはずいぶん薄まった印象です。
 能力の表現や計算方法もがらりと変わり、
 いわゆる一般技能が無いのでデータ組みもキャラ表現も別の手段に。
 また、PC表現の上でも、エゴの意味が大きく。

★人間性の最大値が50〜60くらいで始まるようになったので、
 コスト使うアーツもばりばり使いでがあります!

★あとあのミーハーすみません、
 井上先生のイラストいっぱい! やっほぅ!
 表紙はもちろん、サンプルキャラも、ブラッド紹介ページのイラストも全部!
 旧約(最初のBB)からのイラストも。寄生体さん今見ても可愛い……

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【ジャンル】…「ゴシックロマンホラーTRPG」

【 舞台 】…「魔物が存在する架空の現代」

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舞台を表現する特徴的なキーワード
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▼「魔獣」:自然の理を超えた存在。
 吸血鬼、人狼、天使、都市伝説、妖精、魔界の住人、幽霊、神格、宇宙からの来訪者、心持つ機械、地獄の道化師、神話の英霊、などなど。

▼「奈落」:超時空的な謎の存在、魔獣たちの力の源。
 エゴに流され力に溺れた魔獣はこれに引きずり込まれ、魂が砕けてしまいます。

▼「ドミニオン」:強大な魔獣が作り出す小世界、異空間。
 あまりにも強いエゴと力を持つ魔獣は、奈落に堕ちても魂が砕けることなく、その力を取り込んで更に強大になります。そして自らの王国とも言うべき異世界、ドミニオンを創り出すに至る……これに至った魔獣を「ドミネーター」と言います。ドミニオン内では他の世界の常識は一切通用しません。風景から物理法則まで、すべてはドミネーター次第。彼の布く「世界律」が全てを支配しています。

 ビーストバインドの世界においては、色んなものが「実はだれだれのドミニオン」と扱い、表現されます。たとえば神さえも「天界という1ドミニオンのドミネーター」とされます。

 ドミニオン同士が重なり合ったり、大きなドミニオンが小さなドミニオンを内包したりすることもできます(例えば魔界はたくさんのドミネーター(ベルゼブブだとかリリスだとか)のドミニオンの「大規模複合型ドミニオン」)。
 地球もまた、様々な社会やコミュニティの「複合型ドミニオン」と言えます。

 シナリオ作成時、ドミニオンを作るの楽しいです。
 PCたちはシナリオ内でドミニオンに殴り込む事がけっこうあり、
 なんじゃこりゃー!な異世界探訪が楽しめます。
 …大抵において、強烈にエグかったり、怖かったり、切なかったりします。


▼「ノウンマン・アンノウンマン」
 超自然的な存在や事件は、基本的に人間たちには隠匿されています。
 地球ドミニオンの少し前の守護者がそうしたから+魔獣側の有力者たちにとって今の所そのほうが都合がよいことが多いから(守るため、あいつらビビらすと魔女狩りとか始めてめんどいから、など、理由はバラバラにせよ)のようです。

 隠されたものがあることを知らず、科学で説明できる世界に生きている人間を「アンノウンマン」と言います。
 彼らの生きる世界は「昼の側」と呼ばれることもあります。

 対する「夜の側」…魔獣の実在、世界の真実…を知ってしまった人々は「ノウンマン」と呼ばれます。
 PCの理解者なヒロインから、魔物を研究材料にしようとしてくる人まで、色々います。

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【PCとその立場】…「半魔」

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 超自然の存在、ありうべからざる力を持つ「魔獣」。
 その中で、他者との絆を結び、人間世界で生きる者。
 「半魔」と称される。
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▼つまり、おおもとの存在からして人間ではない。
 行動の台詞を紡ぐ思考回路や価値観が、根本からもうバラッバラ。
 これがポイント、大きな魅力!
(なんで「!」まで付けて推すかは別記事で詳細記述いたします)
 現代異能モノの中でも意外と少ない特色だと思います。

(もと人間や、人間のPCもできます。
 人間でありながら強いエゴの力で奈落の力を引き出し、魔獣の域に達しているわけなので、ある種魔物出身の者以上に強烈で独特なパーソナリティを持つキャラクターに)


▼価値観がバラバラなのは、もう仕方がない。
 善悪の基準は「その世界のドミネーターの決めた世界律」に過ぎないし、たとえば比喩でなく木の股から生まれた妖怪に家族愛を説いたって通じるわけがない。

 だから、
 「自分とすっごく違う相手の価値観」が「ある」ことを認めること、
 共感できなくてもいいから、できるだけ「知ろうとし」、
 落としどころを探しながらやりくりしていく……
 というのが、「夜の側」の渡世の掟になるのだろうと思います。
 
 セッションでは、他のPCやNPCの持つエゴや絆、価値観を知り、そこを突っついたり、自分と利益が共通する部分を探したり、挑発したりなだめ透かしたりして、何とかひとつの事件の解決に向かう駆け引きが楽しみの一つになります。
 お互いのキャラクターの演出をアシストしあう面白さ!



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キャラクターを表現する特徴的なキーワード
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▼「エゴ」:胸を焼き焦がす本能、アイデンティティのありか

 魔獣たちはそれぞれが独自で強烈な「エゴ」を持っています。
 たとえば「血を吸いたい」「信者が欲しい」「破壊したい」「消えたくない」
 自らがそれを愛していようと忌まわしく思っていようと、
 否定できぬ、捨てられぬ、儘ならぬ魂の軸。

 その強さで魔獣は「奈落」から魔の力を引き出し、独自の形で振るっています。
 エゴが強まれば力も強まり、同時に奈落に堕ちる危険性も高まっていきます。

 ゲーム的には、
 これに関係するロールをすることで「罪」というポイントが得られます。
(1つのエゴにつき、1シナリオ中で1点まで)

▼「絆」:他者とのつながり、魂のくびきにして命綱

 ともすれば奈落に引きずりこまれてゆく半魔を、
 この世界に何とかとどめてくれるものが
 他者と結ぶ「絆」です。
 「(相手の名前)(関係)」(例:「竜胆アカネ(友情)」)という形で得られます。

 友情や慕情といったいわゆる美しい感情でなくても構いません。
 憎悪、執着、敵愾心、何であれ、
 相手を個として認識し、相対的な関係を築くのであれば、それはとても「人間的」なことであるので、魂を押しとどめる救命具になりえます。
(逆に、たとえ愛情であっても、相手のことを考えず自分の中で完結してしまっている一方的な感情であればそれはエゴです)

 ゲーム的には、
 絆を1つ得た時、「愛」というポイントが1点得られます。

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【PCたちの主な所属組織】:なし。バラバラ。

【主な敵組織】:なし。 敵として出てくる頻度が高そうな組織、というのはぽこぽこあります。
 でも基本的にバラバラです。
 敵がひとりで世界いっこ作っちゃったりするので、単独犯でも充分デカくてコワいことにできるんです。

 共通の敵となりやすい相手としては、
「夜の世界の掟を守らず暴走して、各方面の利益を損なう奴(昼の世界に魔物の存在をぶちまけかねなかったり)」
「(後述の)『羽根』をガメようとする奴」
 などです。



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【前作からの世界の変化】

▼「守護者」が舞台上に登場

 現在姿のないドミネーターに代わり、侵略者たちと孤独に戦い地球ドミニオンを守り続ける最強の使徒「守護者」。
 前作NTでは舞台裏にひっそりしていた印象の彼女ですが、今作で舞台上に現れました。

 侵略してきた「虚無」という謎の存在と相打ちになり、その力を失ってしまったそうです。
 外見的には、翼を失っています。
 失われた翼は、ばらばらの羽根として世界中に…特に一騎打ちの起きた空の真下だった池袋にたくさん…降り注ぎました。

 「羽根」はその一枚一枚が、創造主にも等しい彼女の力のカケラ。手に入れれば強大な力を得られる(たぶん堕ちるけども)とあって、当然の如く魔獣たちの間で熾烈な奪い合いが発生しています。
 守護者は力を取り戻し混乱を収拾するため、信頼の置ける半魔に「羽根」を回収してくれと頼んで回っているようです。

 ……という、「共通して食いつきやすいシナリオネタ」が追加されました。
 シナリオの準備段階でPCが確定せず、導入が不安な場合は「羽根」ネタにするのがひとつの手かと。とりあえずPCが合流はしやすくなります。

 また、PCを設定する時には「羽根」に絡むスタンスを考えておくとよさそうです。

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【こんな方には特にお勧め!】

▼人外大好き!

▼バラバラな立場のPCの物語が交錯したり、
 利害関係の一致で一時的にひとつの事件に当たったり、という流れが好き

▼独特な価値観や思考回路を持つPCを作る・扱うのが好き、
 他の人のPCやNPCでそういうのを見る、関わるのも好き(後半重要)

▼他のPCの演出をアシストしあうのって楽しいよね!

▼ビーストバインド、名前は聞いてたけどやったことない…
 なんだか難しそうだと思ってたけど、トリニティからできるかな?

▼New Testamentはアッサリ風味になっちゃって寂しくて離れてた、旧約が懐かしいな


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…かいてるとちゅう「魔獣たちはそれぞれ独特で強烈な『あご』を持っています」って誤字りました
お粗末さまです、次回に続きます

→ レビュー(2) 判定について
→ レビュー(3) PCの作成と能力について
→ レビュー(4) その他ルールいろいろ
→ レビュー(5) 絆とエゴ、愛と罪について


→ おまけ オンライン向けキャラクターシート配布
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